【出典画像】 HUFFPOST
先日、TVを購入しました。
有機EL55インチにの4KTV です。その映像の美しさに見とれました。そして、映画好きが視聴に選んだのは「タイタニック」です。 久しぶりに見ました。通算6回目だと思います。何度見ても素晴らしい映画です。その映画の魅力を書いてみました。
主人公の二人が魅力的
主人公のふたりがとても魅力的です。特に、主演のレオ様ことレオナルド・ディカプリオです。今でこそ貫禄がついて、逞しい中年紳士を演じるようになりましたが、この映画に出演の頃の彼はただ”美しい”男性(少年かも)です。人生で一番美しいときに出演していると言えるでしょう。
彼はアメリカへ移民する青年の役を演じているので、貧しいなりをしていますが、ヒロインに出会い、彼女の家族たちと会食をするためにタキシードを着ます。そのときのディカプリオの美しさは、女性が嫉妬するくらいではないでしょうか。
彼は適度にやせているのでタキシードがよく似合い非常にスマートです。このシーンでは世界中のたくさんの女性観客をうっとりさせたはずです。見かけだけではなく、命を賭けて恋する青年を繊細な演技で表現しました。
次に、ローズ役を演じたもうひとりの主演のケイト・ウィンスレットも素晴らしいの一言です。裕福な上流階級の娘という設定なので、当時の彼女は豊かな体型をしています。
その上、透き通るような白い肌の持ち主なので、色鮮やかなドレスがとても似合い、さらに輝きを増していました。豪華な衣装や装飾品に負けない美しさと唯一無二の存在感があります。自分の置かれた境遇に苦しむ様や必死に生き抜こうとする意志の強さも十分に表現していたと思います。
その他に、ローズのフィアンセ役のビリー・ゼインの憎たらしさ、母親役のフランシス・フィッシャーの自己中心的な演技等、わき役の演技も忘れられません。
ストーリーは、劇的!
冒頭の部分で、年老いた主人公ローズは、トレジャーハンターが探しているダイヤモンド「碧洋のハート」について彼らの前で語り始めます。
そして、ローズは話し終えた後、そのダイヤモンドを海に投げ込みます。その行為は、タイタニックの事故やジャックとの思い出を清算するように見えます。
このローズが語り部となり、「碧洋のハート」に焦点を当て、その謎を少しずつ明らかにしていく展開がいいのです。
観客もトレジャーハンターと同じ目線となり、そのドラマチックな出来事の目撃者になります。そして、ダイヤモンドにまつわる運命の恋や豪華客船の沈没の原因、さらには二人が恋人と永遠の別れることについて知ることになります。
若い二人の恋を軸にし、生きることの素晴らしさや儚さ、さらには厳しさなども訴えてきます。
特に、タイタニックの沈没シーンでの主人公の二人が逃げ回る様子は、手に汗握る大スぺクタクルシーンとして永遠に語り継がれるでしょう。
沈没の際には、逃げ惑う人、助けを求める人、自己中心的な人など、死を目前とした様々な人間模様が描かれています。
恐怖におびえる乗客を励ますため、甲板で音楽を奏でる楽団員のエピソードは、胸が締めつけられます。命を賭けて、沈没ぎりぎりまで演奏し続けます。最後は「主よ御元に近づかん」を演奏して避難します。しかし、この楽団の人たちは救命ボートに乗れず、全員亡くなったそうです。
このエピソードに時間をかけてたっぷりと描いた監督の心情に対して敬意を表したいと思います。
耳に残るドラマチックな音楽
名画には、必ず名曲があります。
この映画も、ジェームズ・ホーナーが音楽を担当し、一幅の絵のような名シーンを引き立てています。彼は、「アポロ13』『エイリアン2』『ブレイハート』など、骨太の作品を担当する一流の音楽家です。しかし、惜しくも2015年6月に航空機事故で無くなってしまいました。残念です。
このサウンドトラックは彼が担当した作品の中でも1、2位を競う傑作です。特に、「ローズ」という曲は、ティンホイッスルという民族笛と女性の溜息にも聞こえるコーラスがヒロインの人生の儚さを表現しています。
また、タイタニックが出航する際に流れる「”take her to sea,mr.murdoch”」は憧れのアメリカへ向けて処女航海する豪華客船への夢と希望がふくらみ、期待感が高まるような曲調です。
一番心に残る曲は、やはりセリーヌ・ディオンが歌う「my heat will go on」でしょう。この曲は、映画 『タイタニック』の代名詞ともいえる曲です。
最初は、ティンホイッスㇽの美しい音色とセリーヌのささやくような歌声が絡み合いながら哀愁たっぷりに始まります。その後、徐々に楽器が増え、音に厚みが増していきます。
そして、彼女の「どこまで伸びていくのだ?」と思わせるパワフルな歌声で、情感たっぷりに歌い、最高の盛り上がりを見せます。この曲の構成は、まるで映画タイタニックのストーリーそのものを凝縮させたようです。
このメロディーを耳にすると、運命の恋、さらには、事故で無くなった多くの人々のことを思い出さずにはいでしょう。歌詞のラストは、you are safe in my heart(あなたは、私の中で生き続ける)and my heart will go on and on(私の愛は永遠に続く)とあり、海に「碧洋のハート」を投げ込むローズの気持ちを表現しているかのようです。
このように、メロディー、リズム、歌詞、歌唱のすべての完成度が高い楽曲になっています。この曲がアカデミー「歌曲賞」を受賞したのも頷けます。
映画のヒットで世界的に輝いたものは?
この作品で、輝きを放ったものは計り知れません。
監督のジェームズ・キャメロンは『ターミネーター』『エイリアン2』『アビス』などのヒット作を持っていましたが、この『タイタニック』がそれらをしのぐ最大のヒット作品になりました。
そして、アカデミー監督賞を獲得し、ハリウッドを代表する大監督になりました。その後『アバター』を作製し、自らの観客動員記録を塗り替えることになるのです。
今でも、ハリウッドを牽引している貴重な映画人です。
レオナルド・ディカプリは、『ギルバート・ブレイク』『ロミオ+ジュリエット』などスマッシュヒットした作品に出演していました。
若くハンサムでキュートというイメージがありましたが、この作品をきっかけにして、演技派俳優としてさらに成長することになりました。
今ではハリウッドに君臨するベテランのドル箱スターです。
ケイト・ウィンスレットは英国アカデミーでは『いつか晴れた日で』において、助演女優賞に輝いた実績がありましたが、知名度としては、今一歩でした。
この作品の主演に抜擢され、世界的に有名となり、その後、着実にキャリを重ねていきました。そして、米国のアカデミー賞では、『愛を読むひと』において、アカデミー主演女優賞を獲得し、演技派女優として花開きました。
最後はやはり、主題歌を歌ったセリーヌ・ディオンです。それまでも人気歌手ではありましたが、この作品をきっかけにして、世界的歌手として大ブレイクしました。
今でもヒット曲を量産し続けていきます。毎年ラスベガスで開催されるライブのクオリティーの高さは有名です。
この作品は、映画にかかわったたくさんの人々を輝かせました。
世界中に影響を与え、人々を感動の渦に巻き込んだのは、やはり、予算が尽きかけたときに資材を投げ打ってまで撮影を敢行し、作品を完成させた監督ジェームズ・キャメロンの執念によるものでしょう。
この映画をすでに鑑賞した人も、これから初めて鑑賞する人の心にも、作品のストーリーと美しい楽曲の数々は永遠に心に刻まれることでしょう。
映画「タイタニック」を再び観てみませんか?
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