映画について
『トゥルー・グリット』(原題: True Grit)は、コーエン兄弟監督、製作、脚本による2010年のアメリカ映画。スティーブン・スピルバーグが製作総指揮を執った。1969年にジョン・ウェインが主演を務めた西部劇映画『勇気ある追跡』をリメイクしたもので、チャールズ・ポーティス(英語版)が著した原作小説の再映画化である。主演はジェフ・ブリッジスで、共演にヘイリー・スタインフェルド、マット・デイモン、ジョシュ・ブローリン、バリー・ペッパーなど。第61回ベルリン国際映画祭ではオープニング作品として上映された。 出典: Wikipedia
この作品のブルー・レイを購入し、かなりの時間を経過しました。この作品を購入したのは、この作品が非常に素晴らしいという評価を雑誌やネットなどから得ていたからです。
そして、購入して鑑賞するまで2年という歳月が流れました。
購入当初なぜだか見る気が起きなく、ふと昨日ブルーレイのパッケージを開封し、ようやく鑑賞することができました。
新型コロナウィルスで在宅勤務になり、時間的に余裕ができたからかもしれません。また、日々、悶々とする気分を吹き飛ばしたかったからかもしれません。もちろん、観終わった後は大きな感動につつまれたことは言うまでもありません。
加入しているAmazonプライムビデオでも同作品を観ることができるのですが、配信される音声及び映像を比較するとブルーレイディスクの方が、レベルが上なのです。音声・画像ともにクオリティが高いのです。
この作品は、名作西部劇「勇気ある追跡」のリメイクです。その作品を遥か昔の少年のころTVで観たことがあります。作品の良し悪しについては、あまり覚えていません。
しかし、その当時、主演した名優ジョン・ウエインがアカデミー主演男優賞を受賞したということは覚えていました。
見どころ
中心物の14歳の少女マティ・ロス(ヘイリー・スタインフェルド)は、使用人トム・チェイニーの父のかたき討ちのため、連邦保安官(マーシャル)ルースター・コグバーン(ジェフ・ブリッジス)を雇います。
そして、同じ目的のため知り合ったテキサスレンジャーのラビーフ(マット・デイモン)と協力し、3人で荒野の旅に出ます。
こましゃくれで、しっかり者のマティをリーダーとした一行が、荒野を頼りなく進んで行きます。
旅を続けるうちに、最高の勇者と評判のコグバーンは、ただの飲んだくれで、四六時中しゃべるだけのたよりないくたびれ保安官だということがわかってきます。
道中、コグバーンの一人で七人と決闘して勝ったという話を疑ったラビーフは、自分はカービン銃で超遠距離の狙撃を成功したという武勇伝を話して対抗します。
二人が自慢し合う内に互いが疑心暗鬼となり、チームは結束するどころか、空中分解してしまいます。そのまま、チームがバラバラになった矢先にマティがチェイニー一味に捕まってしまうのです。一行は絶体絶命の危機に直面してしまいました。
それからの二人の行動は、各々の自慢話が決して嘘ではなかったことを証明します。そして、クライマックスでは、目的を達成したコグバーンがお金のためではなく、人としての尊厳のために奔走する姿に、心を大きく揺さぶられてしまうのです。
その行為とは・・・・
作品のテーマ
「本当の勇者は、見た目は勇者には決して見えない。しかし、生きるか死ぬかの究極の場に遭遇した時にこそ、それが証明される」とこの作品は伝えてきます。
その上、誰もが人のために行動することで勇者になれるのだと教えてくれます。
そして、成人したマーティの行動から大切な人を思い続ける尊さと、人間同士の関係性こそが人生なのだと気づかされます。
お勧め度と評価
評価は10点満点中6.5点です。上映時間110分と最近の映画の中では、短くまとめられています。ですから、無駄と思えるシーンはほとんどありません。全体的に非常にコンパクトにテンポよく作られていると思います。
突然始まる銃撃戦や馬を撃ち殺すシーンなどに驚くこともあるでしょう。しかし、西部劇好きで、アクションシーン満載の銃撃戦を期待すると肩透かしをくらいます。
主に、登場人物の心情の変化や人としてどう生きていくべきかなどに焦点を当てた西部劇なのです。
クリント・イーストウッド監督の「許されざる者」と雰囲気が似ていると思います。良質な西部劇が観たい方は是非、ご覧になってください。
私がこの作品を観た後、悶々とした気分が払拭され、爽快な気持ちになったことは言うまでもありません。そして、オリジナル版の「勇気ある追跡」観直してみたくなったのです。
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